小笠原議員に反論(第2弾)         

小笠原議員は課長答弁を「うのみ」にしているだけではありませんか?
町職員の関与は否定出来ません!
財政課長答弁では、官製談合の疑いは払拭されません。

小笠原議員は、町の議会便りに「町の入札に、職員が関与出来ないことが議会で明確になる!」と、タイトルを付けました。
しかし、それは、全くの勘違いです。
事実は、「町職員の関与の疑惑が、益々深まった」というのが、私の率直な印象です。

 検証されていない課長答弁

財政課長答弁:「予定価格は、入札当日、町長、副町長、財政課長の 三者で決定する。」
          「最低制限価格」も「三者以外は知りえない。」  (3月議会)

どんなルートで新聞社に落札情報が行ったのか?
一緒に「謎解き」をしてみましょう。
 

謎解きの大前提
   (1)情報は知っている人からしか漏れない。
    (2)予定価格・最低制限価格を知っている人は、三者(町長・副町長・財政課長)しかいない。(財政課長答弁)
   (3)町長答弁「はずされた方(業者)からの情報と推測」
                                              (22年10月臨時議会)

謎解きの入り口 は、町長答弁です。
         「はずされた方(業者)からの情報」とは?
 

町長は、去年の10月議会で、谷村議員の追求に答えて次のように答弁しまし た。
大事な答弁なので「第1弾」と同様に引用しておきます。

       「(知っている)関係者の方というのは、やはり、はずされた方というのか、
       入るつもりが、入れなかった方とか、そういう方からの情報がないとも限らない。これは推測ですが

                                                      (町長答弁)(22年10月臨時議会)

※ この町長答弁は、「町の情報が漏れた」という前提でなければ言えない発言です。
 
     なぜなら、業者のつかんだ情報は、町だけが知っている情報なのですから。
     また、それでなければ、「落札業者」の予測が出来ません。

   (1)町長が言う「はずされた方(業者)」の2つのケース。
       町長の答弁は、極めてリアリティのある発言ですが、それでは「はずされた方(業者)は、どのようにして
       生まれたのでしょうか。
       私は2つ考えられると思います。

    1つ目のケース
       「予定価格」「最低制限価格」の両方又はいずれかを、複数の業者が 入手した。それに基づいて複数の業者が
       落札業者をどこにするかを業者間のルールに基づいて相談したが、最後まで折り合いがつかず、
       力関係その他の理由で、一部業者に強い不満を残して「ある業者」を落札業者に決定した。
       その為、町長が推測するように「はずされた業者」からの(新聞社への)情報提供が生まれた。

    2つ目のケース
       「予定価格」「最低制限価格」の両方又はいずれかを、1社だけ知らされた。
       その事実を他の業者(単数又は複数)の知るところとなり、恨みに思った他の業者が、町長の推測通り新聞社に
       情報提供した。

    ここで肝心なことは、業者の情報とは、役場しか知らない情報だったと言うことです。

重要なポイント 「どこ」の「だれ」から、情報が漏れたのか?それは「知っている人から漏れた」のだ! 

これを考える重要なポイントは、「謎解きの大前提」「情報は知っている人からしか漏れない。」にあります。まず、
ここから考えていきましょう。

予定価格」や「最低制限価格」を知っている人は誰か? 

この点に関しては、財政課長が議会で答えています。重要なので再度、書きます。

  「予定価格は、入札当日、町長、副町長、財政課長の 三者で決定する。」
   「最低制限価格」も「三者以外は知りえない。」     (3月議会 財政課長)

財政課長答弁の通りとすれば(論理的に考えれば)情報(「予定価格」と「最低制限価格」)は、三者(町長・副町長・財政課長)の
 誰かから漏れたということになりませんか?
  なぜなら、三者(町長・副町長・財政課長)しか、「予定価格」「最低制限価格」を知らないと、財政課長が答弁をしているからです。
 また、それを町長、副町長が追認しているからです。

役職の高いことが、秘密保持の絶対的保証ではない。 

実際に情報が流れてしまえば、「情報を知っている人の全て」が、第1次容疑者になるのです。
役職や地位は関係ありません。
なぜなら、情報は知っている人からしか流れないからです。
もし仮に、財政課長答弁のように、本当に三者(町長、助役、財政課長)以外に、知っている人がいないとすれば、
その三者のうちの誰かから情報流出があったと考えるのが、論理的、且つ、常識的な考えです。
ただし、盗聴されていたとなれば別ですが。

【市や町の幹部が逮捕された例

 繰り返しますが、財政課長は「予定価格」や「最低制限価格」を知る人は、三者(町長、副町長、財政課長)しかいないと
 答弁しました。
  しかし、この答弁が、三者から情報漏れがなかったという何の証拠にも論拠にもなりません。
 小笠原議員は、このことが流出していない証拠だと信じているようですが、そう簡単に結論づけるわけにはいきません。
 むしろ逆に、「三者しか知らない情報ならば、三者から漏れたんじゃないのか?」という素朴な疑問が湧くのです。
 なぜなら、役職の高いことが、秘密保持の絶対的保証ではないからです。    
 私たちは、「高い役職の人」が、たくさん逮捕、起訴された例を知っています。  

 以下の例は、北海道の比較的最近の事例です。

例1 長万部町   官製談合(保育所改築工事)で、町長、助役、産業建設課長が逮捕 (2009年)

 例2 深川市    官製談合(小学校の改築工事)で市長が逮捕。(2006年)

 例3 森 町      官製談合(町消防防災センター建設工事)で町長の逮捕。 (2009年)
                                                    以上の例はほんの一部です。
 

 一般論として言えば、町長だから、副町長だからなどの肩書きは「情報流出」の可能性を否定する何らの根拠も持ちません
 世の中には、上記の例のようなことが、イヤというほどあるのです。

  新聞の予告どおりの落札が、立て続けに起こっているのに、役場の内部調査を全くせず「談合はなかった」で
  済ませているその感覚!
  「情報管理」に対する鈍感さと無責任さにあきれ返るばかりだ!

 今回のように、100%的中(4打席4安打)の新聞報道がありながら、 「情報漏れがない」と、言い張るとすれば、
 それは、町政の責任者としての資質が問われかねないほど、かなり脳天気で、情報管理に対する鈍感さと無責任さを
 示すもの以外ありません。
 同時にこれは、情報漏れの責任追及を逃れるための、専ら保身のために「漏れていない」と言い続けているとしか、言いようがありません。
 この状況は、本来、情報を管理するべき立場の人間が、自ら情報を漏らしてい るから「調査出来ないのだろう」と町民から不信、疑惑を
 持れてしまうことに なりかねません。
 私が小笠原議員に期待するのは、こうした視点から町理事者の姿勢を追求してもらいたいのです。

 三者以外、情報を漏らす人はいないって本当か?

  財政課長は、三者(町長・副町長・財政課長)以外、機密を知るものはいないかのような答弁をしています。
  しかし、財政課長答弁を分析してみると、三者以外にも、指名業者や最低制限価格を知りうる役場職員がいる可能性が
  あることがわかります。さらには予定価格すら推測出来る役場職員が存在することがわかりました。
  しかし、今回(第2弾)は、あくまで、「三者以外知りうる者はいない」とする財政課長答弁に即して考えてみると、
  どんな論理的結論になるのか、  それを明らかにすることが、「第2弾」の目的でしたから、今回はこの範囲に しておきます。
  さらなる指摘は、次回以降に致します。