芥川賞に選ばれたお笑い芸人の 又吉直樹さん。 どうして、太宰治のファンなの? 是非、聞いてみたい。 |
お笑い芸人の、又吉直樹さんが、芥川賞を取ったと言う事が話題になっているが、
実は、この又吉直樹さんなる人を私は全く知らなかったのだ。(顔も)
どんな【お笑い】をやっていたのか、一度見てみたいと思っているが、
北野武のような、【言葉のおもしろみ】で笑わせるのではなく、下ネタ風の
くだらないギャクをやるような【芸人】でないことを願うばかりだ。
さて、標題に書いた「太宰治のファンなの?」ですが、実は、
私は太宰治が大嫌いだからです。
もちろん、太宰の作品の全てを読んでの話ではありませんが。
高校3年生の時に【人間失格】と【斜陽】を読んで、うんざりして、
こんな作家の作品、2度と読むものかと思って以来、1つも読んで
いないのです。
あの、どうにも救いようのない退廃と腐敗。くだらない人間の堕落とその正当化。
高校3年生の私は、そう受け取ってしまったのです。その時の印象から言えば、
今読んでも、その基本的な感想は、当時とそう変わらないのではないか、と思う
のですが、それほどのショッキングな内容だったのです。
「文学表現の巧拙の問題は、文学の質とは、ほとんど無関係だ」と思うから
でもあるのですが。
だから、太宰フアンを見ると不思議で不思議でなりません。
なんで?どうして?と言う言葉が口を突いて出てしまいます。
しかも、女性と上水道で、入水自殺までして、けしからんヤツだと文学以外でもそう思うのです。
外の場所ならともかく、人の飲み水で入水するとは・・・と、思ってしまったのです。
文学の内容と人間性は別物と人は言います。
確かにそうです。
石川啄木だって、あんなくだらない人間はいない。奥さんや子ども家族が哀れだ。
中原中也だってなんだあれはと思う様なことも多い。外にも、いろいろいます。
しかし、【人間失格】と【斜陽】を読んで、「それでも太宰が好きだ」と言う人が居たら、
「どうして?」「なぜ?」と聞かずには居られないのです。
彼、又吉三さんは、芥川賞受賞記者会見でも【太宰が好き】で、【墓参り」もしているなど
言っていました。
やっぱり、「どうして?」「なぜ?」って、聞いてみたいのです。
今年の6月19日、私は、斜陽館(太宰の生家)を訪れました。
実は、かく言う私も、女房と斜陽館を訪れているのです。
6月18日から、フェリーに車を乗せ、函館から大間に渡り、大間でマグロを食い、
それから恐山(おそれざん)に寄り、そして、青森の五所川原にある太宰治の
生家・斜陽館を訪れたのです。
丁度、その日は、19日で太宰の誕生日。現地では、生家とは別場所で生誕祭を
行っていました。
私は、斜陽館の中を、いろいろ想像しながら、しっかり見学しました。
太宰は大嫌いな作家なのですが、斜陽館には、一度、見てみたいと思っていました。
この時、斜陽館の外と中には、沢山のテレビカメラが配置されていました。
聞いたところ、又吉直樹さんが、【斜陽館】を見学する姿を放映するためと言ってました。
私たち夫婦は、昼、青森のラーメン屋で、その録画を見ました。
因みに、斜陽館の翌日、青森の三内丸山遺跡も見学し感激しました。
これは関係ありませんが。
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