町はウソをついたのか、間違ったのか、知らなかったのか? 業者に、だまされたのか? |
「産業廃棄物」の不法投棄に関する 議会における重大なウソ。 |
行政報告や答弁で消された事実。 それは・・・ 「コンクリートスラッジ(汚泥)」が、混入していたのです。 |
今まで、私は、HPに森本組・サン技研JVの産業廃棄物不法投棄に
関するコメントを5回出してきました。
(H29・1・10)(H29・1・18) (H29・2・5)(H29・2・10)(H29・3・14)
しかし、これらのコメントの中で、「行政報告」や「答弁」で
使われた言葉「コンクリートガラ」は、実は、「コンクリートスラッジ」
なのだと指摘をしておりませんでした。
今回、この点にしぼって説明します。
まず、町長の行政報告と施設課長の答弁ですが、次のように述べています。
●町長「工事で発生した土の中にコンクリートガラ等の産業廃棄物が混入している」
●施設課長「早来庁舎駐車場の・・・を解体した際に発生した残土の中に
コンクリートガラが混入したもの」(議会答弁)
※このとき、施設課長は、「処分量は、16,940㎏」と答弁しています。
1,「コンクリートスラッジ」(汚泥)と「コンクリートガラ」の違い。
●共通点・・・・・どちらも産業廃棄物。
●異なる点・・・・「コンクリートスラッジ」(汚泥)は、高アルカリ性で廃棄物処理場で
高額な中和剤を使っての処理を必要とする産業廃棄物です。
処理せずには、外部に投棄できないのです。
その分、業者の経済的負担が大きい処理なのです。
「コンクリートガラ」は、「がれき類」に属し、がれき類の組成はシンプルで
安定しており、破砕してリサイクルに使います。
だから、処理費用は、安いのです。
※不法投棄の動機(理由)を推測させるもの。
それは処理費用の違いです。
「全国産業廃棄物処理料金」によれば、汚泥と「コンクリートがら」では、
平均すれば、50~60倍の違いがあります。
業者は、そのため、不法投棄したものと思われます。
2,不法投棄の実態です。
写真でその一部を確認してみて下さい。
(写真1)
(1)まず、写真の左側を見て下さい。(写真1)をクリックして下さい。
(追加写真1)
写真説明では、「コンクリートスラッジ・混殻と掘削土」となっています。
左の平らな部分がスラッジ、右の塊がコンクリートガラ(スラッジが付着)
この上にあるのが、スラッジの混じった掘削土です。
(2)写真の右側を見て下さい。
掘削土と一緒にスラッジと混ガラが混じった掘削土が
一目瞭然です。
それぞれ、白く見えているのは、コンクリートミルクが固まったためのものです。
これが「コンクリートスラッジ」(汚泥)なのです。
これは、コンクリート・その他に付着したりします。
※コンクリートミルクとは・・・セメントと水とを練り混ぜてできたミルク状のもので、
現場では、基礎処理の際に基礎岩盤への注入材として使用されます。
これが固まったものが、「コンクリートスラッジ」(汚泥)です。
(写真2)
右の写真も左の写真にも、スラッジのほかに、U字管・廃プランが見えます。
(写真2)をクリックして下さい。(追加写真2)
(写真3)・・・不法投棄の山の全景です。
(写真3)
(写真4)・・・証拠隠滅の為、ブルトーザーで押しつぶした後です。
産業廃棄物は、土中に埋まりました。(写真4)
3,「コンクリートスラッジ」は、記載されているが、
「コンクリートガラ」は、記載されていない。
私は情報公開条例を使って、「早来庁舎増築建築主体工事」の
「工事費積算内訳書」 の開示を求めました。
その中には、興味深い数字が並んでいたのですが、とりあえず、今回は、
「コンクリートガラ」が、どの程度予定されていたかと調べて見ましたが、
それに該当する項目は、見当たりませんでした。
確かに、建設発生土(残土)の量は、議会答弁通り1,686(㎥)と確認
できました。
それから、「コンクリートスラッジ」を思わせる「汚泥」の存在も確認
できました。
しかし、「コンクリートガラ」は、どこにも確認できませんでした。
実際は、いくらかは、発生するはずですが、処理場に持ち込んだ時に
必要となる経費は、見積もられていないだけでなく、そもそも
「コンクリートガラ」の記述がないのです。
どういうことでしょうか?
つまり、森本組では、最初から、「汚泥」と一緒に不法投棄を
計画していたと言うことでしょうか?
4,明らかな議会答弁のウソ。
(1)行政報告のウソ・・・「一時保管掲示板は、該当しない」
「行政報告」には、次の記述があります。
「建設副産物等の一時保管掲示板は、一時保管でないため該当しない」
しかし、次の二つの写真を見て下さい。(写真5) (写真6)
最初の写真(平成28年7月5日)と次の写真(8月26日)との間には、
1か月半以上もありますが、この状況は、「一時保管掲示板」が必要な
状況でした。
しかし、掲示板を立てた事実はないようです。
一事が万事、いい加減な業者をかばって、問題がないという役場、町長と
森本組はいかなる関係にあるというのでしょうか。
(2)「コンクリートガラをレンティック(苫小牧)に持ち込んだ」というのは、
本当ですか?
施設課長は、12月議会で「コンクリートガラと土砂が混じったもの(16,940㎏)を
苫小牧のレンティックに持ち込んだ。」と答弁しています。
本当ですか?
そういえば、施設課長との面談の時に、元施設課長同席の前で、
「大きなコンクリート類は、苫小牧のレンティック」に、その後に出た小さな
コンクリート類は、遠浅の「エコティックエナジー」に
持ち込んだと説明いました。
本当ですか?
レンティックは、「汚泥」を扱う会社であり、「コンクリートガラ」は扱っていません。
その後、私は調べました。
レンティックは、「汚泥」を扱う会社です。
レンティックのHPには、事業内容が書かれていますが、「汚泥リサイクル事業」と
なっていますが、「コンクリートガラ」は、扱っていません。
しかし、「小さなコンクリート」を遠浅のエコティックエナジーに持ち込んだというのは、
たぶん、本当なのでしょう。
なぜなら、この会社は「コンクリートガラを扱っている」からです。
この点も、会社のHPで確認できました。
5,安平町は町長を含め、森本組の説明を
鵜呑みにしていませんか?
産業廃棄物に関しては、町長を含め、役場職員は素人ですね。
しかし、森本組や建設関係の業者は、日常的に、産業廃棄物を扱って
いますから、完全なプロです。必要な手続きを十分に承知しています。
知らないで、仕事が出来ないからです。
産業廃棄物の処理に、どのくらいの資金が必要かなど、よくよくわかって
いるはずです。
だから、素人を相手に、「産業廃棄物処理場に出しました」とウソを言い、
ごまかしたのではありませんか?
それを「悪意ではない」と言ってかばうから、この町から不正がなく
ならないのです。
今回の産業廃棄物の不法投棄は、承知の上でやっていることです。
知らないなど、絶対にあり得ません。